lastbコマンドで /var/log/btmp の内容を表示する方法

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/var/log/btmp は 不正なログイン試行に関する情報を記録するファイルです。ブルートフォースアタックなど、Linuxサーバーに不正なログイン試行があった記録が書き込まれています。

/var/log/btmp はバイナリファイルなので通常のテキストエディタでは直接閲覧することができません。/var/log/btmp の内容を人間が読める形式で表示するには、 lastb コマンドを使用します。

lastb コマンドを実行すると、/var/log/btmp に記録されている不正なログイン試行の履歴が時系列順に表示されます。表示される情報には、以下のようなものがあります。

  • ログインを試みたユーザー名
  • ログインを試みた端末 (例: ssh, pts/0)
  • ログインを試みたホストのホスト名または IP アドレス
  • ログイン試行が開始された日時
  • ログイン試行が終了した日時 (通常は接続拒否やタイムアウト)

以下は手元のサーバーで実行した結果です。

[root@hostname ~]# lastb
root     ssh:notty    203.92.0.248     Tue Apr 11 18:59 - 18:59  (00:00)
root     ssh:notty    203.92.0.248     Tue Apr 11 18:59 - 18:59  (00:00)
root     ssh:notty    203.92.0.248     Tue Apr 11 18:59 - 18:59  (00:00)
sysadmin ssh:notty    13.103.115.117   Tue Apr 11 18:58 - 18:58  (00:00)
sysadmin ssh:notty    13.103.115.117   Tue Apr 11 18:58 - 18:58  (00:00)
public   ssh:notty    92.255.82.107    Tue Apr 11 18:57 - 18:57  (00:00)
public   ssh:notty    92.255.82.107    Tue Apr 11 18:57 - 18:57  (00:00)
super    ssh:notty    92.255.82.107    Tue Apr 11 18:57 - 18:57  (00:00)
super    ssh:notty    92.255.82.107    Tue Apr 11 18:57 - 18:57  (00:00)

btmp begins Tue Apr 11 18:37:58 2025

lastb コマンドには、表示する情報を絞り込むための様々なオプションがあります。よく使用されるオプションをいくつか紹介します。

# 表示する件数を指定するオプション(最新の 20 件を表示)
lastb -n 20
# または
lastb -20

# 特定のユーザー名によるログイン試行を表示する
lastb -u root

# 特定のホストまたはIPアドレスからの試行を表示する
lastb -h example.com
lastb -h 192.168.1.100

また、デフォルトの /var/log/btmp ではなく、指定したファイルから情報を読み取ることもできます。ファイルを指定するときは -h オプションを使用します。

lastb -f /var/log/btmp.1



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