wgetコマンドをプロキシサーバー経由で使用するオプション
目次
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wgetコマンドの基本構文
wgetコマンドはインターネットから、htmlファイルや画像などのコンテンツをダウンロードする際に使用するコマンドです。
基本構文は以下です。コマンドの後にオプション、ダウンロード対象のURLと続けます。
wget [オプション] [URL]
プロキシサーバーを指定するオプション
wgetコマンドでプロキシサーバーを経由してコンテンツをダウンロードする際は、http_proxy や https_proxy という環境変数を指定する必要があります。環境変数は、 /etc/wgetrc か ホームディレクトリ直下の .wgetrc で設定します。前者はサーバー全体に設定が反映され、後者は特定のユーザーのみに反映されます。
wgetコマンドを実行する際に、-e オプションに続けて環境変数を指定することもできます。この場合、上記設定ファイルよりも後に、-e オプションで指定した内容が読み込まれ優先的に使用されます。
-e オプションで指定する場合は以下の様に指定します。このコマンドでは、http://192.168.2.2:8080 をプロキシサーバーとして使用するようにしています。 –debug オプションを付けて詳細を確認してみましょう。
[root@hostname ~]# wget --debug -e http_proxy=192.168.2.2:8080 https://uchy.me/blog/
Setting http_proxy (httpproxy) to 192.168.2.2:8080
DEBUG output created by Wget 1.14 on linux-gnu.
URI encoding = `UTF-8'
Converted file name 'index.html' (UTF-8) -> 'index.html' (UTF-8)
Converted file name 'index.html' (UTF-8) -> 'index.html' (UTF-8)
--2024-05-02 16:12:11-- https://uchy.me/blog/
uchy.me (uchy.me) をDNSに問いあわせています... 49.212.235.185
Caching uchy.me => 49.212.235.185
uchy.me (uchy.me)|49.212.235.185|:443 に接続しています... 接続しました。
Created socket 3.
Releasing 0x0000000000c410a0 (new refcount 1).
Initiating SSL handshake.
Handshake successful; connected socket 3 to SSL handle 0x0000000000c5f480
certificate:
subject: /CN=uchy.me
issuer: /C=US/O=Google Trust Services LLC/CN=GTS CA 1D4
X509 certificate successfully verified and matches host uchy.me/blog/
---request begin---
GET / HTTP/1.1
User-Agent: Wget/1.14 (linux-gnu)
Accept: */*
Host: uchy.me
Connection: Keep-Alive
---request end---
HTTP による接続要求を送信しました、応答を待っています...
---response begin---
HTTP/1.1 200 OK
Server: nginx
Date: Thu, 02 May 2024 07:26:51 GMT
Content-Type: text/html
Content-Length: 20446
Connection: keep-alive
Last-Modified: Wed, 01 May 2024 15:18:07 GMT
ETag: "4fde-61765fe5e69c0"
Accept-Ranges: bytes
---response end---
200 OK
Registered socket 3 for persistent reuse.
長さ: 20446 (20K) [text/html]
`index.html.4' に保存中
100%[=================================================================================================================>] 20,446 --.-K/s 時間 0.01s
2024-05-02 16:26:51 (1.83 MB/s) - `index.html.4' へ保存完了 [20446/20446]
実行結果を見ると、1行目に Setting http_proxy (httpproxy) to 192.168.2.2:8080 と表示されており、プロキシサーバーを経由してコンテンツをダウンロードしていることがわかります。
プロキシサーバー接続時にBasic認証がある場合
プロキシサーバー側でBasic認証がかかっている場合は、以下の環境変数でユーザー名、パスワードを指定します。プロキシサーバーの指定と同じく ファイルに記述するか -e オプションで実行時に指定します。
proxy_user=ユーザー名
proxy_password=パスワード
プロキシサーバーを使用したくない場合
wgetコマンドでコンテンツをダウンロードする際に、システムで設定されたプロキシサーバーを使用したくないケースもあります。その場合は以下の様に –no-proxy オプションを指定します。
wget --no-proxy http://example.com
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